そもそも原油とは

原油とは、油田から採掘された後にガスや水分などを除去した状態で、いわゆる精製されていない石油のことです。原油は「精製される前の油」で、石油は「精製された油」と分けてもいいです。
原油は、油田から直接、パイプラインなどで運び出され、港の近くにある原油タンクに貯められ、タンカーへ乗せられて他国へと輸送されます。
原油高になった理由
米軍の無人偵察機、墜落 イワンのしわざという報道
イランが20日、米軍の無人偵察機を撃墜しました。トランプ大統領は「イランは大きな過ちを犯した」として非難しています。
イランの革命防衛隊が20日、アメリカ軍の無人偵察機を撃墜しました。理由はイランは「領空を侵犯された」としていますが、アメリカ中央軍は、飛行はイラン領空ではなく公海上だったと反論し、トランプ大統領もイラン側を非難しています。
「イランは大きな過ちを犯した。無人機は明らかに公海上空にあった」(アメリカ トランプ大統領)
これにより中東情勢の緊迫化で原油の価値が上がったことが一つ目の要因。
米原油在庫の予想以上の減少
米エネルギー省エネルギー情報局が19日発表した週間石油統計によると、前週の原油在庫は310万バレル減と、市場予想の110万バレルを上回る減少となりました。石油精製品在庫も予想外の減少でした。
米原油在庫の減少は原油高につながります。
OPECの次回会合の日程決まる
OPEC加盟国は19日、7月1日に総会を開き、翌2日に非加盟産油国との会合を開くことで合意しました。協調減産延長の是非を話し合う見通しです。
OPECでは協調減産の動きがあります。協調減産とはみんなで協力して原油を掘るのを減らして、原油の価格を上げましょうということです。
原油の価格が上がれば産油国は儲かりますが、OPEC以外の国も原油を掘っているので非加盟国の同意が重要だったのです。
原油高で恩恵を受ける業種
石油元売り株と建機株、石油関連企業、プラント株にはプラスに働きます。
石油元売りというのは、原油を精製して、石油製品にして販売している企業です。産油国から原油を運んで、ガソリンなどにする会社ともいえます。ENEOSやコスモ石油が有名です。
建機株はパワーショベルやブルドーザーを販売する企業です。恩恵を受けるのは産油国での油田開発投資が増えるので買われます。
石油関連企業は資源開発株の中でも、油田を開発する企業です。堀った石油の価値が上がるのでプラスに働きます。
プラント株の中でここでは石油プラントを扱う企業のみ恩恵を受けます。石油プラントでは原油から石油を精製しています。
原油高メリット関連銘柄
1605 国際石油開発帝石

国際石油開発帝石は原油や天然ガスを開発する企業です。もともとは国の会社でしたので今でも株主になかに経済産業大臣があります。
資源開発株の一つです。
1662 石油資源開発

石油資源開発は国内外の石油、天然ガスの権益をもっていて、開発・生産・輸送・販売を行う企業です。
こちらも資源開発株です。
5019 出光興産

出光興産は石油の精製・販売などを行っている企業です。少し前に昭和シェルと合併しました。
石油元売り企業の一つです。
1963 日揮

日揮はエンジニアリングで日本最大手の企業です。エンジニアリングとは大型プラントなどの設計、調達、建築を請け負う企業のことです。
石油プラントもありますので受注が増えると見込まれて買われます。
日揮はプラント株です。
まとめ
原油が上がることで得をする企業の紹介でした。
イランとアメリカの対立はなかなか解決しないので原油は上がる一方だとは思います。
しかしわれわれ、消費者としてはガソリン価格が上がるのは困りますけども。